こんにちは。着物ライターのカナ(@KANA_vintage)です。

下の写真のような、万華鏡のような連続した柄ができる染め方です。

こちら、浴衣1着分の生地を染める体験ができるんですよー!
以前、私が名古屋の鳴海で体験させていただいた「雪花絞り体験」の様子をお届けします!
目次
名古屋の鳴海「こんせい」で雪花絞り体験
私が雪花絞りを体験したのは、名古屋の鳴海にある染物会社『こんせい』さん。
浴衣に親しみのある人は、『有松鳴海絞り』という言葉を聞かれたことがあるかもしれません。
文字通り、有松・鳴海の2地区で盛んな伝統工芸なのですが、有松のほうがネームバリューがあるらしく『有松絞り』と略されてしまうこともあります…。
たしかに、私も『有松絞り』と呼んでいるなぁ。
この浴衣とか。

この写真じゃわかりにくいかな?有松絞りには大きく2種類ありまして・・・。
#今日のトルソーさん は #有松絞り の浴衣に葡萄柄の夏帯を合わせました。
身丈158.裄67㎝#浴衣 #浴衣コーディネート #キモノ葉月 pic.twitter.com/yh9oT8DctX— キモノ葉月 (@uchinopotemayo) July 26, 2018
↑糸で縛って絞る染め方
きつ~く糸で縛るので、ポコポコと生地に凹凸ができます。
そのため、着たときに肌に密着することがなく、汗のかきやすい夏にはピッタリ!
着心地最高です。
静かに終わった!
完成‼️
白ナマコッ#有松鳴海絞 #大須賀彩#本日郵送#できました! https://t.co/2K4vezAWRD pic.twitter.com/C0fqFhkwyd— ayaosuka (@aya_osuka) July 27, 2018
↑こちらは若手の有松鳴海絞りの作家さんのアカウント。
このポコポコ、全部手作業で糸を括り付けています。。。。気の遠くなるような作業。
以前、『有松しぼり祭り』というお祭りで、ハンカチを染める体験はしたことがあるんです。
少しずつ絞って模様をつけるのは、小さなハンカチだけでも結構ヘビーだったのに。。。
素人で浴衣はさすがに無理!!数年かかってしまう。

こちらは「板締め絞り」という、板で圧をかけて模様をつけるもの。
どんなものか・・・ぜひ読み進めていってくださいね!!
名古屋の染物会社「こんせい」さんで体験
この時お世話になったのは、こちら。
『こんせい』さん。

わたしはいつも名古屋は在来線なのですが、名古屋市の東寄りに位置するだけあり、さすがにちょっと遠かったw
開催日:平日(月~金) ※3~5名様で事前予約要
料金:一反・17,000円(税込) ※浴衣生地一反約13m+練習として手ぬぐい1本
※湯のし仕上げを希望場合、別途料金必要
※送料 2,500円(税込)
所要時間:10時頃~17時頃 ※個人差あり
持ち物:アイロン、エプロン
私の体験したときは、このサービスは”トライアル”期間中だったため、料金など少し違いましたが、2019年1月現在はこのように記載されています。
詳細は、HPをご確認くださいね!
「反物を染めるとなると、一日仕事ですよ~」と聞いていたので、朝10時集合!
早速、主宰されている社長さんより説明頂きます。
- 今回は、紺・紫・ピンクの中から染料を1色選んでもらいます ※現在は選べる色が増えてます!
- 染める模様は無限にありますが、まずは初心者でも染めやすい正三角形のバージョンで行きましょう
- 練習として手ぬぐいを染めた後、本番の反物にトライしましょう
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まずは手ぬぐいに挑戦
まずは、一般的な大きさの手ぬぐいで、作業工程を掴んでいきます。
細長い手ぬぐいをさらに縦に4等分に畳み、それを正三角形になるように
ひたすら畳んではアイロンで折り目を付けて…の繰り返し。
正三角形を作るには、専用の定規があるのできちっと図ることができますよ。

と思われた方、どれくらいいらっしゃるでしょうか。
この単純作業も、きちっと角度を性格に折っていくことはなかなか至難の業。
そもそも、4等分に細く畳んだときに曲がっていたら、その時点で正三角形をキープして折っていくことができないんです…。
もちろんですが、均一に模様を出すには、三角形がぶれないこと、角をピシッとつけること。折り目のプレスの力を均一にすること…。

うーーーん、なんかガタガタしていますねぇ。
1mくらい??の手ぬぐいでこれなのですから、13mある反物ではどうなることやら。。。笑
そして、染めます!!
この三角形の角、底辺、またはその両方を少しずつ。。。といった3パターンから今回は選びます。
三角形になった布の両サイドはアクリル板で挟んで、輪ゴムでぎゅーっときつく縛りました。
(職人さんが使う本格的なものは、もっと別の道具だそう)

角を染めるの。。。難しいらしい。
というのも、傾いて染料につけると曲がってるのがすぐに分かってしまうとか!
しばらく固定!動くの厳禁!!
腕がプルプル・・・でも我慢!
そして、染め終わったらきれいな水でジャバジャバ洗い・・・

干したら完成!
先端だけつけた私のは真ん中。
底辺だけつけると左、両方を少しずつつけると右の模様になります。
つける時間、つける深さを少し変えるだけで、まったくちがう模様になるんです。
それを考えて作業するのは、職人さんの経験にかかっているんですよー。すごい!!
今回はこの写真の3つとも同じ染料だったけど、染料によっても染まりやすい・染まりにくいという差があるため、それも長年の経験で調整されるのだとか。
いよいよ、本番!浴衣用の反物を染めます
手ぬぐいが終わった時点でお昼。
ささーっとお昼ごはんを済ましたら、次はいよいよ反物へ。

13mの反物、アイロンをあてるだけでも一苦労。
油断すると(してないつもりだったのに)どんどんと歪んでいきます。。。
さすがに一気に畳んで三角形に、となると本当にガタガタがえらいことになるので、『浴衣をつくる』のを想定し4等分に生地を切ってから始めました。
もくもくと・・・なんてことは無く、あーだこーだ喋りながら、
何色で染める?この色が一番似合うね!
この色で染めるなら、この模様がかわいいよね!!
などなど休憩がてらサンプルの染物を体に当てては鏡を見て悩む、という…。

あー、もうやっぱり角があちこちの方向に向いている…。
とは言え、なんとか完成~!!!

4等分した生地を、ここで合体させます。
なぜ合体してから染めるの?と思ったら、
それぞれ分けて染めると、浸す角度がバラバラで模様もそれぞれバラバラになってしまうから、らしい。
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そして、染料の中へ
先ほどは片手で浸けたけど、これは両手。
これで2-3分…は、さすがに一人では不可能なので、職人さんに支えてもらい、染まり具合を見ながらやっていきます。

この時は手が滑りそうだし、プルプルするし、早く時間過ぎてー!!としか考えてなかったです。
ストップウォッチは置いてあるものの、最終の判断は職人さんにお任せです。
そして・・・

できたー!!!
水に浸けると一気に染料が鮮やかになる感じ。
水の中でジャブジャブときつく縛った生地をほどいていきました。
わたしは今回、白ベースの生地にしたかったので、お花は小さめに。
可憐な雪花絞りの完成です♪
さて、この時点で時計は17時!!
本当に一日がかりだった…。
後日、宅配、そしてお仕立て…完成!
このあともう一度洗って干して・・・、
さらに、私たちは『湯のし』という行程もお願いしていたので、後日宅配便で送っていただくことにして修了しました。
1週間程度で届けて頂けましたよ。
その後、和裁師さんにお願いして、仕立てていただき、
じゃーーーん!!!

お祭りで着ることができました!!
かわいいっ!
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同じ価格帯なら、自分で体験する方が断然楽しい!
今回、染色体験、宅配料、お仕立て代、、、トータルで考えても、デパートなどで購入する雪花絞り浴衣よりも…同じか少し安いくらい??
きちんとした商品は、熟練の職人さんによるものですしね。
もちろん完成度では段違いだけど、体験する楽しさ、自分で作ったものを着ることの喜びを考えると、
体験もものすっごくオススメです!
ぜひぜひ、チェックしてみてねー^^