こんにちは!着物ライターのカナです。

リーズナブルで個性的なものが多いリサイクルやアンティークの着物。
これからたくさん買い揃えたい初心者さんにはぜひオススメしたい!ですが…。
着物のサイズ選びって、難しいと感じませんか?

どの部分の寸法を見たらいいの?

”身丈”ってどこの部分を指すの?
など、わからないことだらけですよね。
私も最初はそうで、着付けの先生やお店の方に教わりながら買い物をしました。
そこで、この記事ではアンティークやリサイクル着物を手軽に楽しめるよう、自分にあったサイズの着物の見つけ方をお伝えしていきます!
- リサイクル着物とアンティーク着物の違い
- リサイクルやアンティークの着物を買う時のサイズの見方
- アンティーク着物は袖丈に注意!
目次
リサイクル・アンティーク着物を取り入れたらカジュアルに着物が楽しめる

メルカリやヤフオクの愛用者が増え、「リユース品の服を着る」ことに抵抗のない方も増えているのではないでしょうか?
着物もメルカリなどのフリマアプリやオークション、またリサイクルショップで気軽に手に入るようになりました。
カジュアルに着物を楽しみたいという人には、リユースの着物を利用することをおすすめしています。
しかし、、、リサイクルやアンティーク着物のショップで出回る着物は、最初の持ち主さんが「マイサイズ」に仕立てたものがほとんど。

自分に合うサイズってどこを見たらいいの?
既製品のようにSML表記がないと、初めのうちはリサイクル品を買うのはハードルが高く感じてしまいますよね。
リサイクル・アンティーク着物は「身丈」と「裄丈」が重要!

初心者さんはまず、リサイクルやアンティークの着物を買うには「身丈」と「裄丈」を見たら着られます!

いわゆる「中肉中背」の体型であれば、この二つの寸法が合っていれば問題ありません。
お店によっては、他の寸法も色々書いてあるかもしれませんが、最初のうちはスルーしておいて大丈夫。

着物の身丈とは<衿を含まない長さ>

身丈とは、写真の黄色の矢印部分。
衿を含まない、背中から裾までの長さです。
背中の中心からではなく、肩から裾までを「身丈」とする店舗もあります
身長=身丈
※初心者さんなら、身長プラスマイナス5cmまではOK
一般的に、身長と身丈が同じだともっとも着やすいとされています。
着るのに少し慣れてくると、プラスマイナス7cmくらいでも着られるようになります。
もし、それ以上に身丈と身長に差があると、以下のようなことが起こり着付けが難しくなります。
- 身丈が短すぎると「おはしょり」がつくれない
- 身丈が長すぎると腰回りに生地が余ってもたつき、シワの原因になる
おはしょりを作らない「対丈(ついたけ)」で着たり、わざと短めに着てブーツと合わせたりして短い着物を着る方法もあります。
着物の<裄(ゆき)丈>とは背中心〜袖口までの長さ
「裄丈」とは、下の画像の矢印部分のことを指します。

「裄丈」とは、下の画像の矢印部分のことを指します。
背中の縫い目(背中心)から袖口までの長さ。
- 腕を斜め45度に下ろす(肘は伸ばす)
- 首の付け根にある骨のグリグリから手首の骨のグリグリまでの長さ
- 首の付け根〜手首のグリグリは一直線ではなく、肩の上を通ってスケールを当てて測る
実店舗でのお買い物なら、実際に試着させてもらえることも多いです。
もし、羽織ってみて「短いな〜」と思ったら衣紋が抜けているかを確認してみてください。
衣紋を抜かずに羽織ると、裄は短く見えてしまいますので注意!
欲しい着物の裄丈が短かったとしても、ロンググローブと合わせるとモダンな着こなしにできますし、袖口に幅広のレースを縫い付けたりすると長さがカバーできますよ。
アンティークやリサイクル着物の「身丈は合っても裄丈が短い」場合は身丈優先で!
アンティークやリサイクル着物では、身丈は着られるサイズでも、裄丈が足りない場合があります。
その場合は身丈のサイズを優先しましょう。
昭和や大正の時代と比べて、今時の女性は手足が長い人が多いです。
そのため、身丈も全体的に短いもの(150cm以下)が多く、仮に着られたとしても裄丈が短いものがよくあるんです。
肘が見えそうなくらいに短いと厳しいですが、少し手首のグリグリに足りないくらいなら大丈夫。
手元は動かしていることが多く、バッグを持ったり食事をしていたりするとどうしても袖口が上がってきてしまいますので、少し短いくらいでは目立つことはありません。
「裄が短いから」と諦めるのはもったいないですよ。
ーーー
サイズの合わない着物があれば着物買取で断捨離しませんか?【WEB問合わせも24時間無料対応中!】
→満足価格!着物の買取【バイセル】

着物の「リサイクル」と「アンティーク」の違いとは?
今まで「リサイクル着物」、「アンティーク着物」の両方を書いてきましたが、似ているようで少し違います。
どちらも『古着』であることは同じですが、着物好きの世界では少しニュアンスが異なります。
- リサイクル着物…昭和の中頃以降に作られたもの
- アンティーク着物…昭和初期(戦前くらいまで)に作られたもの。いわゆる”大正ロマン”もアンティークと呼ばれるもの
「リサイクル」は未使用品も多くお手頃に手に入りやすい

昭和の中頃に多く作られたウール素材の着物。
現在、「リサイクル」として売られているのは、洋服が日常着として定着してから作られたものです。
着物に親しんでいない人でも嫁入り道具として”とりあえず”作ったものも多く、未使用品など状態のいいものも多いです。
時代が新しく、きれいな状態でたくさん残っているため、需要と供給の関係で値段もお手頃なものが多いです。
「アンティーク」は数が少なく人気が高いので価格は高め

繊細な模様と色合いが雅なアンティーク着物
「アンティーク」と呼ばれて売られているものは、日常的に着物を来ていた時代のもの。
そのころは裕福な家庭の女性は正絹で華やかな柄ゆきのものを着ていて、一般庶民は木綿や麻など安価で地味なものを着ていました。
今、市場に出回っているのは前者のリサイクル。
アンティークはかなり古い時代のもので数も減ってきていますが、色や柄の美しさに魅了され人気は高く、そのため価格も高いです。
アンティークとリサイクルを見分ける目安は「袖の長さ」
アンティークだから、リサイクルだから・・・と呼び間違えたことで何か問題があるわけではありません。
しかし、なんとなく見分けがつくようにしておくと、着物好きな方とお話しするときにスムーズです。
前述のように、はっきりと決められた「アンティーク」の定義はないのですが、一般的には「袖の長さ」で「アンティーク」かどうかを見分ける人が多いです。
アンティークと呼ばれるものは、袖の長さが少し長いんです。

デパートや呉服屋さん売られているものや手持ちの浴衣と同じくらいであれば『リサイクル』、それよりも長ければ『アンティーク』と思っておくといいでしょう。



ちなみに、上記の写真の白い浴衣は、この夏に備えて仕立ててもらったものですが、アンティークが好きなので袖丈をアンティーク風に長く作ってもらったもの。
通常の浴衣は以下の写真のものが一般的な長さですね。

サイズの合わない着物があれば着物買取で断捨離しませんか?【WEB問合わせも24時間無料対応中!】
→満足価格!着物の買取【バイセル】
袖丈の長いアンティーク着物は長襦袢に要注意!
アンティーク着物を着るときに注意したいのは、長襦袢。
袖の長さが現代の一般的なものと異なるため、それに合う長襦袢が市販のものではなかなか見つかりません。
今、ネットなどで購入できる長襦袢を下に着ると、着物の袖(振りの部分)から長襦袢の袖が出てきてしまい不恰好になってしまいます。
いくつか方法はありますが、アンティーク着物好きな人は「筒袖半襦袢」を着て対処することが多いです。
肌襦袢と長襦袢がこれ一枚でOK!
「筒袖」タイプなら”振り”がないので袖がべろっと出てくる心配が無くなります。
まとめ:リサイクル品を選ぶには身丈と裄丈で選ぼう
着物、特に古い時代のものはサイズ選びが難しいですよね。
着物のサイズについてググるとたくさんの専門用語が出てきてハードル高く感じますが、まずは以下の2つを見れば着られます。
- 身丈(背中の縫い目の長さ)
- 裄丈(背中の縫い目から袖口までの長さ)
古いものを大切にして、着物をもっと楽しんでくださいね!