こんにちは!着物エバンジェリストのカナです!
前回の記事では、レンタル着物を利用する際に使えるアレンジ方法をお伝えしました。

年末年始の今ならなお更、実家に帰省した際に、お母さんやお祖母さんから着物を借りる、という機会も多いのでは??
そこで今回は、”普段着”と”よそ行き”の着物の見分け方をご紹介します!!
目次
着物だんすの中身はこんな感じ?(わが母の場合)

着物を始めたばかりの頃。着物、羽織が母のもの。
冠婚葬祭でしか着物を着ないうちの母ですが…嫁入り道具としてタンスいっぱいに着物を持っています。
その中身をざざざっと書き出してみます。
- 訪問着
- 付け下げ
- 小紋
- 黒留袖
- 喪服(夏・冬)
- 夏物
- ウール、木綿など
- 雨コート
- 名古屋帯
- 袋帯
などなど。(他にもあったかな???)

普段きものを着ない人にとっては、まずはここからですよねぇ。わたしもそうでした。
では、それぞれご説明していきますね!
1.訪問着
<フォーマル>向きです。
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上半身にポイント的に模様が数か所と、下半身に大きく柄が入っています。
また、縫い目をまたいで柄がつながっているのがポイント!
※一旦仕立ててから、模様の位置を決めて染めるのです。
位置決めをしてから染めるため、模様が上下逆さまになることはありません。(花が下を向いている、ということが無い)
訪問着はフォーマルなので、結婚式のほか、高級なレストランなど特別な場所に行くときに向いています。
お正月の親戚の集まりや初詣も、年に一度の特別な場、と考えると間違いではないですが、もう少しカジュアルな装いでも大丈夫ですよ~。
その場に集まる人の雰囲気に合っていれば大丈夫です!
2.付け下げ
訪問着よりも一つ格が下がりますが<フォーマル>向きです。
一目見ただけでは、訪問着との区別が付きにくいです・・・。
こちら、訪問着を簡略化したもので、模様は上向きに描かれているものの、位置決めされてはいないので縫い目の部分は絵柄が繋がっていません。
こちらも結婚式や高級なレストランでも◎ですが、友達同士の「ちょっとしたパーティー」に最適。
とはいえ、着物に詳しい方でないと訪問着との違いがすぐにわからないと思うので、着る方ご自身の心意気の問題では、と密かに思っています。笑
カジュアルよりも「きちんと感」を出して気合を入れたいときに^^
3.小紋
<カジュアル>OK
もっともよく見るタイプのお着物かと思います。

全体的に模様が散りばめられています。
絵柄の向きは上下左右関係なく描かれています。また、縫い目の部分の柄は繋がってはいません。
洋服で言うなら正絹素材の小紋はきれいめのワンピース。
合わせる小物(帯、半衿、バッグなど)次第で、フォーマルっぽくも、カジュアルっぽくも着こなせます。
結婚式の二次会も普段のランチも、私はほとんどいつも小紋です。
7.ウール、木綿など
<カジュアル>
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ウールのカジュアル着物👘 洗濯機で洗えるから、お食事込みのお出かけも安心♥️ ・ この日は小春日和で、12月なのに羽織やショール無しでも平気でした。 ですが・・・、 お買い物に行った先でかわいい羽織に出会ってしまい(というか、羽織を買いに行ったんだけど) 羽織って帰りましたw ・ ウールの着物、正絹の羽織だったので本当は変な組み合わせなんだけど、、、 色と柄が合っていたのでまあ良いか、ということにするw 着物警察に出会わなくて良かった😅 もう少し寒くなったらウールの着物はロングコートですっぽり覆います。 #着物コーデ #アンティーク着物 #リサイクル着物コーデ #ビンテージ着物 #ヴィンテージ着物 #ウール着物 #ウール着物コーデ #名古屋帯 #ハンドメイド名古屋帯 #ハンドメイド #チロリアンテープ #半衿 #レトロ雑貨 #昭和レトロ #デッドストック雑貨#趣着物 #着物美人 #kimonobijin #カナ着物
上の写真はウールです。絹と比べて艶感がなく、さわるとザラッとしています。
一般的に、ウールの場合は裏地がついていません。
ウールは普段着用として使われていたもので、カジュアル向きです。
高級なレストランにはちょっと不向きですが、友達とワイワイ集まる場にはピッタリ!
また、洗濯機で洗うことができるので、わたしは餅つき大会のときに着ていったことがありますよー。
お天気が心配な日にもおすすめです。
木綿もウールとほぼ同じ。
普段着向きで、洗濯OKなのでカジュアルな場に。

8.雨コート
化繊のツルツルした質感のコートがあれば、それは雨用のものです。
お天気の悪い日、着物の大敵・水気から守るために着てくださいね!
9.名古屋帯

上の写真のように、帯の片方が半分の幅に折られているものが名古屋帯。
お太鼓結びをするときに使います。
帯も本当はルールがたくさんあるのですが、個人的にはそこまで気にしなくていいかと思います。笑
(お茶会など、着物に詳しい方が集まる場所でなければ…)
ただ、ウールなどカジュアル向きの着物に金や銀の糸が織り込まれたゴージャスな絵柄の帯はちょっと不釣り合いですし、そういう帯は訪問着などよそ行き用の着物に合わせるほうが良いです。
10.袋帯
袋帯は両端とも同じ幅の帯です。こちらはおそらくどれも金や銀の糸を使った華やかな柄が多いと思います。
それは、袋帯は「よそ行き用」に使うから。
結婚式などフォーマルな場に付けて行けるものなので、カジュアルな場では豪華すぎるかも。
明らかに普段着でないもの
以下はご説明しなくてもお分かりいただけるかな、と思うのでさらっと書いておきます。
『黒留袖』
結婚式で新郎新婦のお母さんが着ているものです。黒い着物で、裾に華やかな柄が入っているもの。
これはぱっと見て「よそ行きやな」とわかるかと思います。
『喪服』
こちらも説明不要ですよね。お葬式に着る、真っ黒のもの。家紋も入っています。
『夏物』
こちらも見たらわかるかと思います。裏地がついていなくて透け感があり、明らかに薄手です。
お正月の時期はもちろん合いません。
最後に…楽しく着られたらOK!!
いろいろと書いてみましたが・・・、結婚式、お茶会などフォーマルな場でなければ、好きなものを着て気分が上がればOKです!
ただ、「このコーデどうかな?」と悩んだり「この2種類の帯のうち、この着物とマッチするのはどっちかな?」と迷うことがあれば、参考としてこの記事を読んでいただけると嬉しいです。
お正月、たくさんの着物美人に出会えますように^^