こんにちは!着物ライターのカナです!

着物は初心者でも、浴衣なら持ってる!という人は多いですよね。

という疑問はありませんか?
パッと見た感じは同じように見えるけど…実は微妙な違いで「着物には向かない」帯があるんです。
その見分け方を初心者さん向けに簡単にご説明しますね!
- 浴衣に使う帯は「半巾帯」が一般的
- 着物にも「半巾帯」は使用OK
- 着物に不向きな半巾帯は質感で見分ける
\着物初心者さん必読!/
目次
「半巾帯」とは? あらためて解説!幅や形状について
そもそも「半巾(はんはば)帯」とは?というところからご説明します!

↑半巾帯。端から端まで同じ幅で仕立ててあります。
【半巾帯の形状・サイズについて】
- 袋帯や名古屋帯の幅が八寸。その半分の幅なので「半巾」
- 幅は15〜16cmが主流
- 帯の幅は端から端まで同じ
- 長さは現代物であれば4mくらいが主流
一言でまとめると、「端から端まで同じ(15〜16cm程度の)幅の帯」ということ!
八寸の半分”四寸”がおよそ15〜16cmになります。
また、長さはさまざまありますが、現代ものであれば4m以上のものが多いですし、昭和頃のリサイクル品であればもっと短いことが多いです。

上記の写真の帯を実際に結んでみたのがコチラ!約4mあります。
半巾帯のメリット
- 帯枕や帯締め、帯揚げなどの道具が不要
- お太鼓結びよりも簡単に結べる
- 変わり結び(アレンジ)しやすい
- お太鼓結びよりも動きやすく夏は涼しい
半巾帯は蝶々結びができる人なら簡単に結べます。
また、お太鼓結びよりも背中を覆う部分が少ないため、動きやすいですし、夏は少し涼しく感じます。
初心者さんでも気楽に着物を楽しめるとても便利な帯です。
(参考)名古屋帯・袋帯とは
着物の帯結びというとお太鼓結びをイメージする人が多いかと思います。
後ろに四角いものがあり、その下にぺろっと端が見える、こんな↓帯結びです。

お太鼓結びの後ろ姿
この「お太鼓結び」をする時に使うのが「袋帯」や「名古屋帯」と呼ばれるタイプのもの。
これらの帯は八寸に仕立てられているのですが、その半分の幅だから「半巾帯」と呼ばれているのです。
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「半巾帯」は着物にもOK!カジュアルなコーデに使える
半巾帯=浴衣用と思っている方もいらっしゃいますが、着物にも使用することができます。
- 訪問着・付け下げなどフォーマル着物にはNG
- 小紋など普段着としてのカジュアルコーデならOK
「半巾帯」は着物に使用してもOKですが、半巾帯はカジュアルな場面で使う帯。
訪問着や付け下げなどフォーマル向きの着物に合わせるとちぐはぐな印象になってしまいます。
もちろん、友人同士のお出かけなど気軽な場所で、訪問着をあえてカジュアルダウンさせて着るには問題ありません。
しかし、結婚式の列席やかしこまった雰囲気で目上の人と会うときなどは不向きと言えます。
浴衣に合わせる帯は「半巾(はんはば)帯」が一般的
浴衣に合わせる帯も「半巾帯」です(大人の女性の場合)。
ネットショップなどで浴衣の帯を検索すると、幅がおよそ15〜16cm、長さが4m前後のものがたくさん出てくるはずです。
浴衣・帯・下駄の3点セットで販売されていることも多いですが、これも半巾帯がほとんどです。
※セットの付属されている帯の場合は、長さは4mより短いものが多いようです。
浴衣用の帯と言ってもさまざまありますが、3点セットで売られていたり、3〜4千円までのリーズナブルなものはポリエステル製が多いです。
↓最近はクシュクシュっとした素材の「兵児(へこ)帯」がセットになっているものもあります。これは半巾帯ではありません。
浴衣用は不向き? 着物には向かない半巾帯とは

浴衣の帯も「半巾帯」なら、着物に合わせても大丈夫ってこと?
中には、着物に合わない半巾帯もあります。
とは言え、半巾帯は「浴衣用」「着物用」と分かれているわけではなく、どこからどこまでは「浴衣用」と明確にルールがあるわけでもありません。
しかし、着物好きが見て「うーん?これはちょっと着物には合わないんじゃ…」と思うものもあって…。
それは「生地がペラペラ(薄い)」な帯です。
<ペラペラ帯>の特徴
- リーズナブルな浴衣セットについているものに多い
- 一枚の生地でできている
- 帯結びの形がすぐ崩れる(ハリがない)
前述の通り、こういった半巾帯が「ルールとして着物にNG」なのではありません。
ただ、正絹などしっかりした厚みのある着物やショールや羽織がいるような寒い時期に帯が「ペラペラ」薄いと、着物とのバランスが取れないのです。

着物用の帯は浴衣にも使える?
では、「着物に合いますよ」と言われて買った半巾帯ならば、浴衣には使えるのでしょうか?
答えは「ほぼOK」です。(これは個人の見解によりますが…)
大体の半巾帯なら浴衣にも使えますが、重要なのはやはり「着物や全身で見たときのバランス」。
軽やかな雰囲気の浴衣にどっしりとした厚みのある帯は、帯だけが浮いて見えてしまうことがあります。
また、半巾帯は正絹、ポリエステル、木綿、麻など色々ありますが、素材によって「合う・合わない」は一概には判断できません。
着物にも浴衣にも使うのにオススメの半巾帯とは
もし、新しく半巾帯を買うなら、着物にも浴衣にも使える方が使いまわせて便利ですよね。
どちらにも使えるものとして、おすすめのものをご紹介します。
博多織の半巾帯
その名の通り博多で生まれた「博多織」。
平織りで織られ厚手で堅さのある生地なので、単衣帯(一枚で仕立ててある)として使われています。
一枚で仕立ててあるため付け心地が軽く、二枚で仕立ててあるものより暑さを感じにくいのがメリット。
そのため浴衣など夏用の着物に合いますし、それ以外の季節に使うこともできます。
正絹特有のツヤ感があり、上品な印象です。
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縞など細かく連続した模様が特徴。
シンプルなので一枚持っておくといろいろな着物に合わせることができますよ!


木綿のファブリック半巾帯


カジュアルな着こなしが好きな方なら、綿や綿麻混紡素材の半巾帯も使いやすいです。
浴衣も元は寝巻きですし”超カジュアル”な衣服だけに、カジュアルな木綿とも相性はバッチリ。
また、ほっこりした風合いが正絹の着物を程よくカジュアルダウンしてくれます。
木綿といっても生地はさまざま。厚手のものだと真夏は暑いかも…というのが懸念点ではあります。
まとめ:着物に合わせる半巾帯はある程度厚みのある物がおすすめ
着物にも半巾帯は使えます。
お太鼓結びよりも動きやすくて、普段着として楽しむ人なら数本持っておくと便利なアイテムです。
ただし、あまりにもペラペラの薄いものだと着物とのバランスが取れず、オシャレ度は半減してしまうこともあるので注意!
うまく使い分けてみてくださいね!

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